○丹波市消防職員の標準職務遂行能力を定める規程
令和6年1月18日
消防本部訓令第1号
(趣旨)
第1条 この規程は、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第15条の2第1項第5号及び同条第2項の規定に基づき、本市消防職員における職制上の階級に応じた役職及び当該役職に係る標準職務遂行能力について定めるものとする。
役職 | 階級 | 標準職務遂行能力 | |||
項目 | 求められる行動例 | 着眼点 | |||
消防長 (部長) | 消防司令長 | ① | 目標設定力 | 部の役割を十分に認識し、市の施策に関連した目標の設定ができる。 独自の課題解決について、現実性のある目標の設定ができる。 | 部の目標は総合計画に基づいているか。 |
長期的な視点での計画となっているか。 | |||||
所属管理職等に対して、市の方針や部の組織目標等を徹底できるよう説明し、効果的な目標を設定するように促すとともに、適切な指導ができる。 | 所属管理職等に対し、目標についての説明責任を果たしているか。 | ||||
② | 目標遂行力 | 業務の遂行に当たり、庁内外との交渉及び調整を円滑かつ的確に行い、相手方を納得させ目的の遂行ができる。 業務の遂行に当たり、必要な情報の早期入手に努め、情報を的確に活用できる。 | 組織内外の関係者との調整等が十分にできているか。 | ||
業務遂行に当たっての諸問題を的確かつ迅速に判断し、適切な管理指導を行うことができる。 | 目標達成に向けて計画的な管理や指導ができているか。 | ||||
③ | 業務評価力 | 自己や所属管理職員等の毎年度の業績評価(効果、影響等)を客観的に行うことができる。 | 業務評価を行い、目標の未達成の原因を把握し、次年度につなげているか。 | ||
④ | 消防業務の遂行 | 消防本部の最高責任者及び市災害対策本部本部員として、任務を遂行することができる。 | 指揮命令の先頭に立ち、災害対策においては災害活動全般について把握するとともに、災害対応について遅滞なく指示をすることができているか。 | ||
次長 課長 署長 | 消防司令 | ① | 倫理 | 市民全体の奉仕者として、責任を持って業務に取り組むとともに、服務規律を遵守し、公正に職務を遂行することができる。 | 市民全体の奉仕者として、責任を持って業務に取り組むことができているか。 |
服務規律を遵守し、公正に職務を遂行することができているか。 | |||||
② | 構想 | 所管行政を取り巻く状況を的確に把握し、市民の視点に立って、行政課題に対応するための方針を示すことができる。 | 課内の情報の中枢として、複雑な因果関係、錯綜した利害関係等の業務とそれを取り巻く状況の全体像を的確に把握することができているか。 | ||
市民の利益を第一に、市内外の変化を読み取り、新たな取組への挑戦も含め、課としての基本的な方針や達成すべき成果を具体的に示し、部下に理解させることができているか。 | |||||
③ | 判断 | 課の責任者として、適切な判断を行うことができる。 | 採り得る戦略や選択肢の中から、進むべき方向性や現在の状況を踏まえ最適な選択を行うことができているか。 | ||
事案の優先順位や全体に与える影響を考慮し、適切なタイミングで判断を行うことができているか。 | |||||
状況の変化や問題が生じた場合の早期対応を適切に行うことができているか。 | |||||
④ | 説明・調整 | 所管行政について適切な説明を行うとともに、組織方針の実現に向け、関係者と調整を行い、合意を形成することができる。 | 円滑な合意形成に資するよう、日頃から対外的な信頼関係を構築することができているか。 | ||
組織方針を実現できるよう関係者と折衝及び調整を行うことができているか。 | |||||
所管行政について適切な説明を行うことができているか。 | |||||
⑤ | 業務運営 | コスト意識を持って効率的に業務を進めることができる。 | 先々で起こり得る事態や自分が打つ手の及ぼす影響を予測して対策を想定する等、先を読みながら物事を進めることができているか。 | ||
限られた業務時間と人員を前提に、業務の目的と求められる成果水準を部下と共有しながら、効率的に業務を進めることができているか。 | |||||
業務の優先順位を意識し、廃止も含めた業務の見直しや業務の改善を進めることができているか。 | |||||
⑥ | 人材育成・組織統率 | 適切に業務を配分した上で、進捗管理及び的確な指示を行い、成果を挙げるとともに、部下の指導及び育成を行うことができる。 | 課題の重要性や部下の役割、能力及び状況を踏まえて、柔軟な働き方を推奨しながら、組織の中で適切に業務を割り当てることができているか。 | ||
部下との双方向の適切なコミュニケーションにより、情報の共有や部下の業務の進捗状況の把握を行い、的確な指示を行うことで業務を完遂に導き、成果を挙げることができているか。 | |||||
適切な指導を行い、多様な経験の機会を提供して能力開発を促すなど、部下の成長を支援し、その力を引き出すことができているか。 | |||||
⑦ | 消防業務の遂行 | 各消防活動の最高責任者として任務を遂行することができる。 | 指揮命令を確立し方針を示し、丹波市警防規程(丹波市消防本部訓令第5号。以下「警防規程」という。)で定める災害活動本部及び特別警備本部において班長又は災害現場の大隊長として任務に当たることができているか。 | ||
副課長 副署長 署長補佐 係長 主幹 | 消防司令 消防司令補 | ① | 倫理 | 市民全体の奉仕者として、責任を持って業務に取り組むとともに、服務規律を遵守し、公正に職務を遂行することができる。 | 市民全体の奉仕者として、責任を持って業務に取り組むことができているか。 |
服務規律を遵守し、公正に職務を遂行することができているか。 | |||||
② | 課題対応 | 担当業務に必要な専門的知識及び技術を習得することに加えて、問題点を的確に把握し、課題に対応することができる。 | 担当業務における専門的知識、技術の習得及び情報収集を行うことができているか。 | ||
課題に対して問題点を的確に把握することができているか。 | |||||
問題の原因を探求し、対応策を考えることができているか。 | |||||
③ | 協調性 | 上司、部下等と協力的な関係を構築することができる。 | 上司、部下や他部局の担当者等と協力的な関係を構築することができているか。 | ||
上司や周囲の指示及び指導を正しく理解することができているか。 | |||||
④ | 説明 | 担当する事案について分かりやすい説明を行うことができる。 | ポイントを整理し、筋道を立てて分かりやすく説明することができているか。 | ||
相手の意見や要望等を正しく理解し、説明を行うことができているか。 | |||||
⑤ | 業務の遂行(平時) | 計画的に業務を進め、担当業務全体のチェックを行い、確実に業務を遂行することができる。 | 最終期限を意識し、進捗状況を部下や同僚と共有しながら計画的に業務を進めることができているか。 | ||
ミスや抜け落ちを生じさせないように担当業務全体のチェックを行うことができているか。 | |||||
困難な状況においても粘り強く仕事を進めることができているか。 | |||||
部下の育成のため、的確な指示やアドバイスを与え、問題があるときは適切に指導することができているか。 | |||||
消防司令 | ⑥ | 消防業務の遂行 | 消防活動では、それぞれの立場において的確に任務を遂行することができる。 | 警防規程で定める災害活動本部及び特別警備本部において、本部長の指揮のもと班長又は大隊長として災害現場等で陣頭指揮に当たることができているか。 | |
消防司令補 | 中隊長又は小隊長のそれぞれの立場及び部隊において統率を行った上で方針を示し、安全管理を適切に行うことができているか。 機関員又は隊員の場合は、指示及び命令に対し適切に実行することができているか。 | ||||
主査 主事 再任用 | 消防司令補 消防士長 消防副士長 消防士 | ① | 倫理 | 市民全体の奉仕者として、責任を持って業務に取り組むとともに、服務規律を遵守し、公正に職務を遂行することができる。 | 市民全体の奉仕者として、責任を持って業務に取り組むことができているか。 |
服務規律を遵守し、公正に職務を遂行することができているか。 | |||||
② | 知識・技術 | 業務に必要な知識・技術を習得することができる。 | 情報や資料を分かりやすく分類又は整理することができているか。 | ||
業務に必要な知識を身に付けることができているか。 | |||||
③ | コミュニケーション | 上司、同僚等と円滑かつ適切なコミュニケーションをとることができる。 | 上司や周囲の指示及び指導を正しく理解することができているか。 | ||
情報を正確に伝達することができているか。 | |||||
相手に対し誠実な対応をすることができているか。 | |||||
問題が生じたときは、速やかに上司に報告をすることができているか。 | |||||
④ | 業務の遂行(平時) | 意欲的に業務に取り組むことができる。 | 自分の仕事の範囲を限定することなく、未経験の業務にも積極的に取り組むことができているか。 | ||
ミスや抜け落ちが生じないように作業のチェックを行うことができているか。 | |||||
迅速な作業を行うことができているか。 | |||||
失敗や困難にめげずに仕事を進めることができているか。 | |||||
消防司令補 消防士長 | ⑤ | 消防業務の遂行 | 消防活動では、それぞれの立場において的確に任務を遂行することができる。 | 小隊長の場合は、その小隊を統率することができているか。 機関員又は隊員の場合は、指示及び命令に対し適切に実行することができているか。 | |
消防副士長 | 機関員又は隊員の場合の場合は、指示及び命令に対し適切に実行することができているか。 | ||||
消防士 | 基本の習得と実践を基に、指示及び命令に対し適切に実施することができているか。 |
附則
この規程は、令和6年4月1日から施行する。