BCG
結核について
結核は、結核菌という細菌が体の中に入ることによって起こる病気です。結核菌は主に肺の内部で増えるため、せき、たん。発熱など風邪のような症状を呈することが多いですが、肺以外の臓器がおかされる場合もあります。
特に小児では症状があらわれにくく、全身に及ぶ重篤な結核につながりやすいため、注意が必要です。
BCGワクチンについて
BCGは、ウシ型結核菌を弱めた生ワクチンで、結核菌による感染を防ぐために行います。
日本の結核患者の発生率はアメリカの4倍ほどあるにも関わらず、小児におけるそれはアメリカの数値を下回っており、その一因としてBCG接種の効果が考えられています。
対象者と接種時期、回数
- 対象者 生後1歳に至るまでの間にある小児
(標準的接種期間:生後5月に達した時から生後8月に達するまで) - 回数 1回
副反応と注意点
接種後、10日ころに接種局所に赤いポツポツができ、一部に小さいウミが出来ることがあります。この反応は、接種後4週間ころに最も強くなりますが、その後かさぶたが出来て接種後3カ月ころまでには治り、小さな傷あとが残るだけになります。これは異常反応ではなく、免疫がついた証拠ですので、バンソウコウなどを貼らずすのまま清潔に保ってください。ただし、3カ月を過ぎても接種のあとがジクジクしているときは、かかりつけ医に相談してください。
副反応としては、接種した側のワキの下のリンパ節が腫れることがまれにあります。そのまま様子をみてかまいませんが、ただれたり、大きく腫れたり、化膿してウミが出るなとしたときは、かかりつけ医に相談しましょう。
もし接種後10日以内に、コッホ現象(接種部位の局所反応が早く、また強く出る)がみられた場合は、接種前に結核菌に感染している可能性がありますので、すみやかにかかりつけ医に相談してください。
更新日:2024年03月19日