図書館がおすすめする【今月の推し本】2024年8月
一般書
「闇の中をどこまで高く」 セコイア・ナガマツ/著 金子 浩/訳 東京創元社

気候変動と未知のパンデミックに襲われ、一変した世界。
社会が崩壊し、破滅の危機に瀕する一時期を中心に、人類の誕生から進化の歴史を経て遠い未来までを、オムニバス形式(14のエピソードが最後の章でそれまでの伏線とつながり、1つのまとまった近未来の物語)として組み上げられた作品です。
身近にある死や大切な人を亡くした喪失感といった描写がリアルで、いつか本当にこのような世界が訪れるのかもしれないと思わせられる内容にぐいぐい引き込まれます。
児童書
「おはなしのたねをまくと…」クラウディオ・ゴッベッティ/作 ディヤナ・ニコロヴァ/絵 いのうえ さあや/訳 工学図書 (山烋のえほん)

おはなしのはじまるところは“知っているはずなのに知らない名前の場所”から・・・。
そこには白いひげのおじいさんがいて、おはなしの世話をしています。おはなしのたねは申し分のない場所にうめられ、時間と手をかけて大切に育てられます。
たねはやがて成長し、本という形になり、たくさんの旅を経て・・・。
リズミカルな語り口とやわらかいタッチの絵とが相まって、1本のアニメーションを見ているような気分にさせてくれる本です。
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更新日:2024年08月15日