丹波布

更新日:2024年03月19日

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記録作成等の措置を講ずべき無形文化財(選択無形文化財) 昭和32年3月30日指定

  • 所在地 青垣町佐治
  • 保持者 丹波布技術保存会
二段の棚の上段に、グレーの織物とチェック柄の織物、下段にチェック柄の織物が一つ置いてる写真

 丹波布は、明治時代の末期まで佐治地方で農家の片手間として織られ、縞緯・佐治木綿などとよばれていたものが、その価値を見出され、復興して、「丹波布」と名づけられた。
 わが国には多くの染め織りがあって、それらは地域の歴史と文化の移り変わりを反映しながら、激しい消耗に耐えて残ってきたものである。
 「丹波布」を形づくっている素材・技術・意匠・の3つの要素は、この地方独特の風土によって織られている。繊維は綿の手つむぎで、これに少量の屑繭からとった「つまみ糸」を緯に入れる。次に染色は、これもすべて、「草木染め」で、色調は大別して藍と茶で、藍は数段階に分け、それに榛の木・ねずみもち・かりやす・しきび・栗の実の皮・やまもも・やしゃぶしなどの茶系統をこれも数段階に染めて、これを経と緯にして織る。
 これらの「紡ぐ」「染める」「織る」の技術はみな当地方の人達が永年かかって残してきたものを、受け継ぎ伝えてきたものである。
 現在、数寄者や茶人にも愛されているが、後継者が少ないなど問題点も多い。なお、「丹波布」の名は、柳宗悦によって、復興時の昭和28年に名付けられたものである。

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