梶原遺跡出土犂(からすき) 2組
県指定文化財 (考古資料) 令和4年3月1日指定
- 所在地 市島町上田1134(市島民俗資料館)
- 所有者 丹波市
- 管理者 丹波市


丹波市市島町に所在する梶原遺跡において、平成4~5年に実施された発掘調査で古代の流路から出土した犂2組である。共伴して出土した土器から7世紀中葉から後葉に位置づけられる。いずれも状態は良好でほぼ完形をとどめる。
長床犂(ちょうしょうすき)と呼ばれる種類で、犂先(すきさき)・犂ヘラ・犂床(すきどこ・りしょう)を一木でつくり、犂柱(りちゅう)、犂柄(すきえ・りへい)、犂轅(りえん)と組み合う。
組み合わせた状態での全長は、約150センチメートル、高さ約90センチメートルである。犂ヘラの角度から、耕土を進行方向の左側に反転させていたことが分かる。
全国でも7~8世紀の遺構から出土した犂は11組に限られる。その中でも最古級で、ほぼ完全な形をとどめる唯一の資料である。

更新日:2024年03月19日