野々間遺跡出土銅鐸

更新日:2024年03月19日

ページID: 2532

県指定文化財 (考古資料) 昭和63年3月22日指定

  • 所在地 春日町黒井496-2
  • 所有者 丹波市
  • 管理者 丹波市
二つの銅鐸が並んで置かれている写真

 1号銅鐸は昭和56年11月1日、春日町野上野字野々間にある果樹園の山麓から自然薯採取中に偶然発見された。
 また、1号銅鐸発見後、兵庫県教育委員会がその周辺の調査を行っていたところ、1号銅鐸より西方へ1.8メートル離れた場所から2号銅鐸が埋納されたままの状態で発見された。

 1号銅鐸は、外縁付鈕式四区画袈裟襷文銅鐸とよばれ、高さは20.8センチメートルのやや小型の部類に入る銅鐸である。鐸身を帯状に襷文で四区分したもので、弥生時代中期ごろのものと推定されている。上部の二区画には、それぞれ一対計四箇所の型もたせの穴があり、多少不整形を呈しているが、円形の孔を意図したものだったようである。また、鐸身裾の部分にも左右一対計四箇所の形もたせの切り込みも認められる。

 2号銅鐸は、高さ21.1センチメートルで、1号銅鐸とほぼ同じくらいの小型の銅鐸である。扁平鈕二式四区画袈裟襷文銅鐸といわれるもので、文様などの遺存状況は1号銅鐸より良好であり、鐸身を帯状の襷文で四区分したものであるが、その文様は1号銅鐸よりわかりやすい。これも1号銅鐸と同じく弥生時代中期ごろのものと推定されている。上部の二区画内にそれぞれ一対の計四箇所の型もたせの穴があり、円形であることが明瞭である。鐸身裾下端部にも、左右一対の計四箇所の型もたせの切り込みが認められる。鈕(ちゅう)から鰭(ひれ)の部分にかけて鐸身に向かって三角形、鈕の頂部にむけた鋸歯文(きょしもん)がならび、袈裟襷文のある四区画より下部にも頂部を上方にむけた一列の鋸歯文がみられる。

 1、2号銅鐸ともに、埋納状況のあきらかな銅鐸としてきわめて重要なものである。

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