三ッ塚廃寺跡
国指定文化財 (史跡) 昭和51年12月25日指定
- 所在地 市島町上田・上垣
- 所有者 丹波市
- 管理者 丹波市

三ッ塚廃寺跡は、竹田川右岸の丘陵上に位置する白鳳時代に創建された寺院跡である。昭和47年から4ヵ年にわたって行われた発掘調査により、寺院跡としての全容が明らかになった。すなわち、中門及び西門はいずれも2本柱の堀立柱であり、以前から三ッ塚と呼ばれていた遺構は、東西両端の2基が心礎を持つ東塔跡及び西塔跡で、中央の基壇が金堂跡であることが判明した。
また東塔の北東には、1基の土壇が見られ、講堂跡と推測されている。更にこの北方には北門跡と推測される遺構とこの寺院と密接に関連する建物群が発見されている。
三ッ塚廃寺跡は、上述のように特殊な伽藍配置をとるだけでなく、遺構にも極めて強い特色があり一般的な白鳳時代寺院とは異なった性格を持つ重要な寺院跡である。この寺院使用の屋瓦、汁器を焼成した窯跡(天神窯跡)を併せて国の史跡として指定され41,976平方メートルを保存地域として買収し、昭和53年度より史跡公園として整備し、昭和61年度に完了した。天神窯跡については、平成7年度から整備に着手し、平成11年度に完了した。
更新日:2024年03月19日