青田大歳神社の神楽舞

更新日:2024年03月19日

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市指定文化財 (無形民俗文化財) 平成3年12月24日指定

  • 名称 青田大歳神社の神楽舞(あおたおおとしじんじゃのかぐらまい)
  • 保持団体 青田神楽保存会
  • 奉納場所 丹波市山南町青田 大歳神社
青田大歳神社の神楽で獅子と天狗が共に舞う演目の写真
台役の肩の上に獅子が立ち、傘をさしている写真

 起源は定かではではないが、享保年間(約280年前)には既に行われていた記録がある。「大歳神社」氏子の安寧と五穀豊穣を祈って毎年秋祭りに奉納している。
 兵庫県内には獅子舞が数多く伝承されていて、特に播州は「獅子所」といわれるほど多い。これら獅子舞は但馬地域、特に浜坂中心に鳥取藩の影響を受けた麒麟獅子舞が伝承されている以外は、概ね似通った芸態もつ伊勢太神楽の系譜を引くとされる。
 青田に伝わる神楽は、獅子頭を使ういわゆる伊勢太神楽系の獅子舞で、山南地域では金屋・岩屋・井原・玉巻などに同様の獅子舞が伝わっている。青田の神楽舞は、金屋から教えを受けたとの言い伝えが残る。
 各地における太神楽系獅子舞の定着については、江戸中期以降、太神楽を受け入れる側の村の若い衆が自身の手で演じるようになっていき、それぞれに工夫を凝らして現在に受け継がれていったとされる。
 青田神楽の囃子には太鼓・締め太鼓・横笛を使用する。獅子頭には必ず獅子の胴体にあたる布をもつ「ユタン(油単)モチ」1人が付き従う。舞うのは獅子のみの演目と、獅子と天狗が共に舞う演目があり、なかでも子供が台役の大人の肩の上にのっていくつもの所作を行う「背継ぎ」という曲芸的な演目が青田の神楽の大きな特色となっている。
演目は、 (1)荒神祓い(こうじんばらい=獅子と天狗) (2)四方の舞(しほうのまい=獅子と天狗) (3)剣の舞(つるぎのまい=獅子単独) (4)地舞(じまい=ししたんどく) (5)花獅子(はなじし=獅子と天狗) (6)鈴の舞(すずのまい=獅子単独)などが現在に残り、最後に (7)背継ぎ(せつぎ=獅子と台役)という曲芸的な演目が行われる。

久下隆史・西尾嘉美他 『氷上郡民俗芸能調査2』氷上郡教育委員会1999より一部改変

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