慧日寺仏殿 (附 棟札1枚)

更新日:2024年03月19日

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県指定文化財 (建造物) 昭和60年3月26日指定

  • 所在地  山南町太田127-1
  • 所有者  慧日寺
  • 管理者  慧日寺
慧日寺仏殿の外観写真

  この仏殿は、桁行1間・梁間1間・1重裳階付入母屋造・檜皮葺、基壇の上に建ち、内部は甎敷き、礎盤は木製、柱は粽を有し台輪がある。下層は詰組の変形で、柱上以外は入口中央部のみに斗拱をもつ。出三斗・二軒繁垂木。上層は詰組・三手先・二軒扇垂木。扉は桟唐土、花頭窓を左右の間に付ける。側面も正面と同じ。但し桟唐土上部は正面は花狭間、側面は吹寄格子。欄間なし。
 飛檐隅木遊離端はあまり下を向いていない。飛貫と頭貫の間に入口中央部だけに蓑束を用う。内部の天井は外陣化粧屋根裏・内陣は鏡天井で龍を画く。しかし小建築のせいか鏡天井部が垂直に高くなっている。絵は、天井板に直接描いたものでなく、襖仕立てにして紙に描いてあるようで古澗上人筆と伝えている。
 須弥壇は唐様、高欄親柱も開花蓮(逆蓮)である。壇上に釈迦如来座像・普賢菩薩像(白象に乗る)・文殊菩薩像(青獅子に乗る)を安置。釈迦像は室町時代の作と推定され宿印仏師の作に近似する。後部外陣左側に中興別心和尚像が安置してある。
 元禄15年(1702年)3月8日の上棟である。
 以上のように、この仏殿はほぼ完全な禅宗様(唐様)建築で、県内では稀なものである。

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