里山学習冊子「丹波の自然とくらし」を作成しました
里山学習冊子「丹波の自然とくらし」を作成しました!
里山学習冊子『丹波の自然とくらし』は、平成26年度~平成30年度にかけて、環境課が実施した里山文化基礎調査をもとに作成しました。昔の丹波市の自然と里山文化を学び、里山と自らの関わりに気付き(学び)、理解し、実際の配慮行動につながる(実践する)冊子として、地域の魅力や貴重な動植物の存在、森林の価値を再発見でき、学校だけでなく家庭でも活用できる冊子になるよう編集しました。
里山学習冊子「丹波の自然とくらし」(全8ページ) (PDFファイル: 6.9MB)
里山文化基礎調査で分かったこと
里山文化基礎調査では、幼少期を昭和10年代~昭和30年代の丹波市で過ごした方々に、昔の丹波市の自然と暮らしや子ども時代の遊びなどについて語っていただき、それを現在との比較の中で記録しました。その結果、ほんの半世紀ほど前まで、丹波市では多くの人たちが、農地だけでなく里山全体を活用して暮らしを立て、遠くの村とも峠を歩いて密接に結びついていたことが明らかになりました。
そして、当時の子どもたちは、大人たちについて回ってお手伝いをしたり、あるいは子どもたち同士で野山を駆け回ったりする中で、自然の楽しさや怖さを五感で体験し、自然との上手な付き合い方を身につけていたことも分かりました。
丹波市の里山文化の特徴とは
里山文化は、地域資源を活かして地域内でエネルギーや食料品、日用品などを自給する知恵や技術が中心でしたが、必ずしも地域内で閉じたものではなく、近隣の大都市や、加古川流域、由良川流域といった、少し広域の経済活動にも関わるものでした。
例えば青垣や市島の農家が熱心に取り組んだ養蚕などは、丹波市域内外の工場に運ばれて製品化されただけでなく、鉄道輸送によって神戸から海外に輸出されていたことを示唆する資料が残っています。
丹波市の里山の現況
丹波市は総面積の約75%を森林、約11%を農地が占めていますので、今も里地里山の景観が、丹波市の原風景と言えます。そしてその質の良さとその自然や文化を守り伝える地元の努力は、青垣の遠阪地区が環境省の「生物多様性保全上重要な里地里山」に選定されるという形で、改めて外部からも評価・注目されています。
本冊子をきっかけに
本冊子をきっかけに、子どもたちが昔の地元の里山風景を知る祖父母世代や曾祖父母世代の人たちから、直接体験を聞き、今の風景に昔の風景を重ねあわせて、自然との付き合い方を手さぐりしていって欲しいと思います。
里山文化啓発冊子「丹波里山文化物語」
大人向けの冊子も作成しています。
ご家族そろってお楽しみください。
更新日:2024年03月19日