百日咳に注意しましょう
増加傾向の百日咳とは
百日咳とは、百日咳菌による急性気道感染症です。
特徴的な咳が長く続き、1歳未満乳児(特に生後6か月以下)では、まれに亡くなってしまうことがあります。
また、肺炎やけいれん、脳炎などを引き起こしてしまうこともあります。
全国における発生状況は、2024年に4,093人(兵庫県207人)の届出数(速報値)となりました。2025年は、全国・兵庫県とも前年の報告を上回っており、注意が必要です。
症状
経過は3期に分けられ、全経過で約2~3カ月で回復するとされています。
1. カタル期(約2週間持続) :かぜ症状で始まり、次第に咳の回数が増えて程度も激しくなります。
2. 痙咳期 (カタル期の後に約2~3週間持続):次第に特徴ある発作性けいれん性の咳(痙咳)となります。夜間の発作が多いですが、年齢が小さいほど症状は多様で、乳児期早期では特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作からチアノーゼ(顔色や唇の色や爪の色が紫色に見えること)、けいれん、呼吸停止と進展することがあります。合併症としては肺炎や脳症などもあり特に乳児では注意が必要です。
3. 回復期:激しい発作は次第に減衰し、2~3週間で認められなくなります。成人の百日咳では咳が長期にわたって持続しますが、典型的な発作性の咳を示すことはなく、やがて回復に向かいます。全経過で約2~3カ月で回復します。
感染経路
主に、患者の咳やくしゃみなどにより、しぶきに含まれる細菌を吸い込むことによって感染します(飛沫感染)。
治療
生後6カ月以上は、抗菌薬による治療が検討されます。また、咳が激しい場合には咳止め等の対症療法が行われることがあります。
予防・対策
咳エチケットなどの一般的な感染対策が有効となります。
また、定期の予防接種としては、生後2か月から五種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風・不活化ポリオ・インフルエンザ菌b型)を計4回接種できます。
参考
この記事に関するお問い合わせ先
健康課 予防接種係
〒669-3464 兵庫県丹波市氷上町石生2059番地5
丹波市健康センターミルネ3階
電話番号:0795-88-5754
更新日:2025年04月23日